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弥生時代(2) [まとめプリント]

今日は弥生時代の2回目、彼らの生活を見ていきます。



弥生2.jpg

前回もお話しましたが、弥生時代がこれまでの時代と決定的に違うのは、食料生産の段階に入ったことです。
もちろんこれまでの狩猟・採集・漁労もおこなっていますが、
これに加えて水稲農耕、稲作が開始されました。

稲作の開始により、貧富・身分の差が発生し、争いも起こるようになりました。
すると、自衛のため環濠集落や高地性集落を営むようになったのです。

環濠集落とは、周囲をグルっと濠(ほり)で囲んだ集落のことでしたね。
濠をつくる、ということは土を大量に掘るわけです。
なかには深さ3m、幅5mにも及ぶ壮大なものも掘られたとか。
そんなに気合いの入った濠を作ると、不要なものが出てきますよね。

そう、大量の土です。

んじゃ、掘り起こしたこの不要な土を高く積み上げたらいいんじゃない?ってことで塀ができあがります。
これを土塁(どるい)と呼びます。

また、弥生時代中期になると高い山の上にも集落がきずかれるようになります。
高地性集落です。
高いところに集落を作っておくと、襲われにくいですし(山登って攻めるの大変ですもんね)、
また襲われるときは下から来るわけですから敵の様子もよく分かります。
瀬戸内海沿岸を中心に、こういった集落がたくさん築かれました。

稲作の開始・発達により、道具も進化しました。

稲穂の首を収穫するために用いられた石包丁、
湿田での作業のために用いられた田下駄、
田の表面をならすために用いられたえぶり、
脱穀するために用いられた木臼と竪杵などですね。

それぞれ形もよく見ておいてください。

そして、弥生時代といえばもちろん弥生土器。
明治時代に弥生町というところで発見されたことにより、この名前がつけられました。

縄文土器と弥生土器の特徴はしっかり整理しておきましょう。
縄文土器は、厚手・黒褐色・もろい・低温焼成、
弥生土器は、薄手・赤褐色・じょうぶ・高温焼成、ですね!

縄文時代はまだ技術が未熟なので、分厚くてもろい土器がほとんどです。
一方、弥生時代になると技術が進歩し、薄くてじょうぶな土器が作られるようになります。
ここまでは覚えやすいと思います。

ややこしいのが色ですね。

縄文土器って赤だっけ、黒だっけ…と頭がこんがらがりますよねー。
そんなとき、縄文土器は高い温度で焼き上げる技術がなかったため、
低温でじっくり焼かれたんだということを思い出してください。

朝、バタバタと身支度してたらトースターからパンを救出するタイミングを逃してしまい
せっかくのパンを黒焦げにしたこと、ありませんか?

パンはトースターの低温でじっくりじっくり焼くと、焦げて黒くなるのです。
そう、縄文土器はそのパンが如く、低温でじっくりじっくり焼かれたのです。
なので、縄文土器は黒褐色、弥生土器は赤褐色、自分の経験をいかして区別をつけてください!

さて、弥生土器のややこしいところは、縄文土器との区別だけではありません。
形によって名前が付けられているところです。

貯蔵用が壺、
煮炊き用が甕、
盛りつけ用が高杯(坏)です。

正直、壺と甕の違いって曖昧なんですけどね…
貯蔵するんだからホコリ入らない方がいいよねってことで口元がくびれているのが壺。
煮炊きした熱い料理は出しやすいほうが便利だよねってことで口が大きいのが甕。
そんな感じで覚えてください。
そしてなによりも漢字…しっかりよくみて書いてくださいね~。
解答の右下に大きく書いておきました、自分の覚えた字が間違ってはいないか、今一度確認をしましょう!

弥生2解答.jpg

それでは、今日はここまで☆



弥生時代はまだまだ続きます。

画像出典
http://www.city.shiojiri.lg.jp/tanoshimu/bunkazai/hiraideiseki/hiraideiseki.html
http://www.city.nerima.tokyo.jp/annai/rekishiwoshiru/rekishibunkazai/bunkazai/bunkazaishosai/b011.html
http://www.digital-museum.hiroshima-u.ac.jp/~maizou/jiten/kamegata.htm
http://www1.town.oguchi.aichi.jp/digital/excavat/03/02.html
http://www.mogurin.or.jp/maibun/data/tainosako.htm
http://webarchives.tnm.jp/imgsearch/show/C0057233
IPA「教育用画像素材集サイト」 https://www2.edu.ipa.go.jp/
http://webarchives.tnm.jp/imgsearch/show/C0057238
http://webarchives.tnm.jp/imgsearch/show/C0083981
http://www.shizuoka-bunkazai.jp/blog/201508/6.html
http://sitereports.nabunken.go.jp/ja/12058
http://www.city.kobe.lg.jp/culture/culture/institution/center/relics/art/details/13.html
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大鳥圭介

環濠集落は、単に周囲を濠(ほり)で囲んだ集落のことと思ってました。不要な土を高く積み上げた塀を土塁(どるい)も構築したのですね。
勉強になりました。
by 大鳥圭介 (2021-07-01 10:22) 

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