SSブログ

弥生時代(3) [まとめプリント]

弥生時代の3回目です。



弥生3.jpg

まずは、弥生人の信仰を取りあげましょう。

縄文人には死者を埋葬する習慣がありました。
集落近くの共同墓地に屈葬で埋葬する、というものでしたよね。

弥生人も死者を集落近くの共同墓地に埋葬しました。
手足を折り曲げた屈葬のほか、手足を伸ばした伸展葬が目立つようになります。

また、立派なお墓が作られるケースも出てきます。
弥生人のなかに、立派なお墓に葬られるほどのリーダーが現れたことを意味します。

地面に穴を掘っただけの簡単な土壙墓(どこうぼ)や、木で棺桶(かんおけ)を作る木棺墓(もっかんぼ)のほか、
九州北部では支石墓(しせきぼ)や甕棺墓(かめかんぼ)というものも見られました。
「甕」の漢字はもうマスターしましたか?

現代でも「ここに死者が埋葬されていますよ」ってことで、墓石がたてられますよね。
支石墓とはそんな感じ。
「ここに死者を埋葬したよ」って分かるように、目印として大きな石を埋葬場所の地表に置くのですが、
その際、大きな石をいくつかの小さな石で支えました。
支石墓は朝鮮半島に見られるので、朝鮮半島から九州北部に伝わったお墓の形態であると指摘されています。

支石墓の下で死者はどのように埋葬されているのかというと、多くは甕棺墓です。
大きな大きな甕を2つ作って、中に遺体をおさめてフタをした棺桶です。
甕は口の大きな弥生土器でしたよね、土器は死者の埋葬にも使用されました。
この2つの甕で作った棺桶を埋めたものが甕棺墓です。
支石墓と甕棺墓はセットで覚えておきましょう。
あとは、平べったい石を箱の形に組んで棺桶にした箱式石棺墓(はこしきせっかんぼ)もあります。

お墓の外観としては、支石墓のほか、方形周溝墓(ほうけいしゅうこうぼ)というものも現れます。
長方形・正方形とあるように、方形とは四角のことです。
四角い丘をつくって、まわりに溝をめぐらせたものです。
これが大規模化していくと、墳丘墓(ふんきゅうぼ)となります。
なかには四隅が突出した四隅突出墳丘墓(よすみとっしゅつふんきゅうぼ)とか(そのまんま過ぎる名前…)、
丸い丘の両サイドが突出した楯築墳丘墓(たてつきふんきゅうぼ)など、色んなバリエーションがあります。
さらにこれが巨大化すると、古墳になるわけです。
弥生時代の次は古墳時代ですもんね、流れで理解しておきましょう。

次に、農耕儀礼を見ていきます。
稲作がおこなわれている弥生時代、豊かな収穫を願ってお祭りがおこなわれたようです。
その際、用いられた道具は青銅製でした。
青銅とは、銅と錫(すず)の合金です。
銅鐸・銅剣・銅矛・銅戈(どうか)など、色んな種類の祭器が発見されています。
銅鐸は中に舌と呼ばれるパーツをぶらさげて、風鈴のように使ったようです。
銅剣・銅矛・銅戈はもともと武器でした。
しかし、武器としては鉄製の方がじょうぶで使い勝手がいい、ということで、
青銅製のこれらはやがて祭器として用いられるようになったみたいです。
それぞれ、分布範囲などもしっかり理解しておきましょう。

なお、世界では青銅器が先に広まって、のちに鉄器が広まりました。
考古学でいうと青銅器時代ののちに鉄器時代がやってくる、というのが普通なのですが、
日本の場合は弥生時代に青銅器と鉄器がほぼ同時期に伝わったようです。
世界ではとても珍しいケースです。
青銅器はお祭りの道具として、鉄器は実用品として使い分けられました。

最後に遺跡を取りあげます。
No.6と対応させて色分けをして見やすくなるよう工夫しましょう。

弥生時代の遺跡は、旧石器時代・縄文時代と異なり、北海道と南西諸島で確認されていません。
気候の問題もあってか、これらの地域では稲作がおこなわれなかったのです。
北海道ではサケやマスなどをとる漁労を中心とした続縄文文化が、
南西諸島では貝類の採取を中心とした貝塚文化が発達しました。

弥生3解答.jpg

これまで、考古学から日本史を見てきました。
次回からはいよいよ文字史料による日本史を取りあげていきます。



それでは、今日はここまで☆

画像出典
http://www.craftmap.box-i.net/
http://www.city.akita.akita.jp/city/ed/cl/Zizouden-toha.htm
http://www13.plala.or.jp/adachiitami/newpage12.html
IPA「教育用画像素材集サイト」 https://www2.edu.ipa.go.jp/
http://www.pref.nagasaki.jp/jiten/index.php/view/31
http://www.saimaibun.or.jp/?attachment_id=4341
http://www.pref.tottori.lg.jp/44362.htm
http://webarchives.tnm.jp/imgsearch/show/E0010987
http://webarchives.tnm.jp/imgsearch/show/C0046183
http://webarchives.tnm.jp/imgsearch/show/C0017681
http://webarchives.tnm.jp/imgsearch/show/E0029574
http://www.izumokanko.com/208
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:学問

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

トラックバックの受付は締め切りました

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。